弊社のインプット時間

アメリカの事務所では知識や経験のインプットの時間が多くありました。

私が勤務していた頃の(12年前)オルソン・クンディグ・アーキテクツでは月曜日の朝必ず午前9時から社員全員が集まって大きな輪になってミーティングをしました。事務所が用意してくれる菓子パンとコーヒーを片手に最初の30分は各々がやっていることを一人ずつ発表する時間。他の人がどんなことをしているのか、先週と比べてどんな進捗があったか等知ることができます。残りの30分は文化人や建材の紹介をしてくれる人を招いてレクチャーをしてもらったり、防水や断熱のお勉強会だったりと毎週様々なことが企画されていました。それだけではなく、木曜日の午後5時半(からだったかな?記憶が少し曖昧です・・・)からはopen critと言って進行中のプロジェクトの担当者が図面を壁に貼って、現在どんな設計になっているか、どんな問題を抱えているかなどを発表し、それを他の人がああでもない、こうでもないと意見を言い合う時間。ワインと軽食が用意され、ほとんどの人が参加していました。20代から60代までいた社員が同じ部屋で同じことに耳を傾けいろんな意見を交わす時間は貴重なインプットの時間でした。

インプットの時間を弊社でも作りたいと、勤務時間内に美術館巡りを実験的に行いました。今回行ったのはのアアルト展@東京ステーションギャラリーとコルビュジエ展@国立西洋美術館。東京には建築家が学べる展示が多く企画されてあるのに週末の込んだ状態で展示を見るのが非常に苦手な私は結局行けず終いなことが多くありました。我々の仕事は激務になりがちなので気がついたらお尻にカビでも生えるのではと思うくらい不健康な生活をしている時があります。設計について悶々としていても、ずーっと画像検索をしていても、いいものが生まれるはずがない。感性を研ぎ澄ませるためのインプットは建築家にとって非常に大切なのです。今回はアアルトとコルビュジェの世界にどっぷり浸ることができ、質の高いインプットとなりました。所員を雇うようになってもこのインプット時間は続けていこうと思います。

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再検討

現在弊社はH邸の再検討をしています。去年ファーストプレゼにて2つ提案をさせて頂き、採用されたのがこちらの案でした。

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敷地奥の庭に向けてLDKに大きな開口を設けた案です。写真ではこの案の3次元的な面白さが伝わらないのですが、ベッドルームが宙に浮いていて、はしごの先にはロフトスペースがあって、断面でかなり遊んだ案でした。

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こちらの案が採用されたわけですが、その後お施主様から詳細の御要望リストを頂き、物量をすることで、採用案に少しテコを入れて解決するような話ではないということに気がつきました。採用案のエッセンスを残しつつ、今回全く違う案を提案する予定です。何度も何度も模型を作り、プロポーションを考慮し、お施主様のライフスタイルを反映する案ができたと今からお施主様にお見せするのが楽しみで仕方ありません。まだ1/50の模型ができていないのでその作業を進めています。このワクワク感が建築家の原動力です。そして早くお施主様にもワクワクして頂きたい!!!

遅ればせながら明けましておめでとうございます

2018年は弊社にとって不思議な一年でした。様々なご縁のおかげで入ってきたお話が多くあり、一つ一つ丁寧に仕事をさせて頂いてはおりましたが、残念ながら契約に至らなかったり、止まってしまった物件が多く・・・。思うように前に進まなかった去年はもどかしく、気持ちが沈む事もありました。しかし去年の9月に授かった小さな人間君とゆったりとした時間を過ごし、長い間お休みを頂く事で改めて建築家としての意欲と情熱が湧き上がってくるのを感じております。私の2018年はこのように計画されていたんだ・・・と自然と我が運命を肯定的に受け入れている自分に気がつき、清々しい気持ちで1年の終わりを迎えることが出来ました。

(↓年末にチームラボボーダーレスで見た光の彫刻と言う作品は空間の面白みを光と闇と音楽で表現していました。映画を見ているような感動があったのが非常に印象的でした。)

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2019年は仕事と子育ての両立と言う大きなハードルがありますが、働きながら子育てをしている女性なら誰しもが直面する問題だと思います。女性が誇りを持って仕事を生涯続けることのできる日本を未来の子供達に残していくためにも私なりのワークライフバランスの答えを見つけ、私の信じる建築を作り続けなければならない。子供ができたことで時間により余裕がなくなった今でこそ、私には悩んでいる暇はありません。悩んでいる時間がもったいない。そんな時間があるならディテールの一つでも描き、模型一つでも作っているべきなのです。時間を大切にすることでより建築と真面目に取り組むことができ、より一層豊かな建築を作ることができるのではないかと信じております。

まる・ち設計は1月終わりから仕事を再開いたします。今与えられた仕事に感謝して、人との繋がり大切にして、今年も例年に変わることなく丁寧に仕事に取り組みます。新規のプロジェクトはいつでも受け付けております。相談だけでも受け付けておりますので気軽な気持ちでご連絡ください。

今年も何卒宜しくお願いいたします。

まる・ち設計代表 知念里奈



重要なプロジェクト、一つ達成!

私事になってしまうのですが、9月はじめに一つ非常に重要なプロジェクトを達成することが出来ました。建築ではなく恐縮ですが・・・人間です(笑)。10ヶ月の工期は建物の工期よりも長かったのですが、待ったなしでどんどん進んでいきました。軌道に乗り始めた弊社ではありますが、稼働速度を落としております。建築家としてこの休止符が負の要素になるのではなく、より感性豊かに設計出来るようにと運命が与えてくれた貴重な時間として、この小さな人間君との時間を大切にしたいと思います。弊社の状況を理解してくださり、設計開始を待ってくださっているお施主様には感謝の気持ちしかありません。復帰したら以前よりもパワーアップして設計させて頂きます!引き続き宜しくお願い致します。

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物量という作業

弊社では設計をする際、「物量」という作業をはじめにいたします。医療施設、オフィス、学校などの戸建住宅以外の用途でも欠かせない大切なプロセス。現在どのような家具や物に囲まれて生活をしていらっしゃるのか、現在のお住まいを訪問し、クローゼット、タンス、キャビネットを全て開けて、大小さまざまなモノをひたすら測り、今後の設計の参考とさせていただきます。新築なのにお施主様の「モノの量」を建築家が把握していなかったがためにモノで溢れかえってしまった、家具が入らなかった・・・などの問題があってはなりません。「見せる収納」と言うなんとなくときめくキーワードでキッチンカウンターを一枚のステンレス板とし収納を設けなかったり、寝室の片隅にハンガーラックを一本通すミニマム設計をよく見かけますが、所持品全てがお洒落洗練グッズでない限り、そういう意味でのミニマム設計は最終的にはごちゃっとしたイメージで終わってしまうのでは・・・と弊社は考えます。よって、予算が許す限り、現在お持ちのモノはなんらかしらの壁、扉、カーテンの後ろに収まる設計とし、新築に持っていく家具はしっかりと収まる設計にすることを心がけているのです。

 

物量のメモです。これが何ページも続きます。

物量のメモです。これが何ページも続きます。

 

先日の物量ではお施主様が打ち合わせではあまり語らなかった生活への様々な「秘めた小さな思い」を感じ取ることができました。例えばですが、下の写真の(ドヤ顔)助っ人君が手にしているのは低温調理器。通常の家ではあまり見られない調理器具なので奥様に伺ったところ、旦那様がこの器具を購入し、美味しいお肉料理を作ってくれるということでした。他にも旦那様がご購入なさった特殊調理器具が出てきたため、これから設計するキッチンは奥様のみならず、旦那様にも十分意識を向けなくてはならないと気がつくのです。こういう些細な発見が積み重なることで、より豊かな設計になると考えます。

 

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どんなにミニマムに暮らしていらっしゃる方でも部屋の片っ端からモノと向き合うと、捨てても生活に支障がないものが多くあることに気がつきます。私自身はモノが少ない方だと自負していますが近藤麻理恵さん(通称コンマリさん)の本を読み、洋服の整理をしてみたら半分がゴミ箱行きになった経験の持ち主。よって、弊社ではどんなお施主様であっても可能な限り断捨離をしていただくよう、お願いしております。モノを捨てるのには勇気がいりますが、2年ほど使ったことのないモノ、袖を通したことのない服、読んでいない本、幼い頃の子供の芸術作品の数々、きっと使うだろうと思って残している箱類、きっと役立つだろうと思って残している書類や本。これらは恐らく5年後、10年後もクローゼットの奥底で眠ったままになると思われます。建築家としてはモノを収納する面積よりも、実際に日々の生活を豊かにする面積をより多く確保したいのです。「物量」というプロセスは実際にモノを測るという物理的な作業ではありますが、お施主様との会話を通じて、このような建築家の思いが少しでも伝わる時間でもあってほしいとも願うばかりです。

 

中学2年生の記者さん

週末は中学2年生の可愛い記者さんによるインタビューがありました。中高時代の旧友の娘さんなのですが、実際にどこかの企業・事務所に出向いてインタビューをしなくてはならないと言うちょっと面白い夏休みの宿題のためだそうです。どんなことが聞かれるのかとドキドキしていたのですが、しっかりと答えることが出来たと思います。弊社/自邸でインタビューをしたのですが、インスタ映えする!と連呼するので、インスタしてるの?って聞いたら、してないと言われました。可愛いですね。建築家と言う職業はまだまだ男性中心の社会です。現場監理とか長時間労働とかお給料少ないとか、華やかな一面が少ないということもありますが、とてもやりがいのある仕事だと思います。このインタビューを通して小さな記者さんが建築家と言う職業について少しでも興味を持ってくれると嬉しいと思いました。

スタディ模型

弊社ではファーストプレゼのためにたくさんの模型を作ります。土地の大きさ、土地の形状、隣地との高低差、隣地建物の形状、隣地建物のバルコニーや窓の位置、敷地周辺の雰囲気などの敷地が与える諸条件。そして、戸建住宅の場合は家族構成、お施主様の性格、ご要望などの諸条件、そして法による規制、などを全て考慮してひたすらラフスケッチを描き、模型を作るという作業を繰り返します。そしてそれを全て壁に貼っていく。壁に貼るのは前職、手塚建築研究所時代で学んだやり方です。どんな経緯で今の考えに導かれているかを理解するにはこの方法が一番いいと私は信じています。そのうち、だんだんと見えてくるんですよね。これがいいかも・・・っていう方向性が。

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来週末、住宅のファーストプレゼが一件あります。世界に一つだけの、お施主様ファミリーにとって最高の家をご提案できたらと楽しんで取り組んでいます!現在多目的室がゲストルームに早変わりしてしまったため、事務所を移動いたしました。もはやピアノは模型置き場ですね!

暑い日が続きますが、皆様水分・塩分補給を忘れずにこの夏を乗り切っていきましょう!

建築家顔負けの画才

先週末のことになりますが、竣工写真を撮りに久しぶりに「風通しのいい家」に伺いました。外の暑さはうだるようでしたが、こちらの物件はコンセプト通り、風が抜けて本当に気持ちが良かったです。すでに竣工写真は撮ってあるのですが、今回は家具と人も入れたいとお願いをしたところ快諾してくださいました。建築は竣工直後のシュールな見た目もいいですが、竣工数ヶ月経ち、数年経ち、どんな風に使っていただいているかをみるのも好きです。最高の写真撮影を終えたあと、お子様の水彩画の時間が始まりました。ペンで描かれた風景画の下絵の上に絵の具を斬新に塗りたくっているのですが、んんん?待てよ。その下絵、こちらのベランダから見える景色のように見えるのですが、遠近法もバッチリでうますぎやしませんか?こんなのって売ってましたっけ?

 

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と、突然、お施主様がお子様の隣で絵を描き始めるではないですか!ええええ?どういうこと?どういうこと?うますぎではありませんか???遠近法で車を書くのって難しいはず・・・あれ?職業はインダストリアルデザイナーさんでしたっけ?(←違います!!!)

 

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そして、極め付けはこちら!これは?!一体?!奥様曰く、飽き性の旦那様は朝の時間をほんの少し使って毎日描き足してこんな感じになったらしいです。建築家顔負けのスケッチ!!!!建築空間に対してこだわりがあるのは奥様の方なのかと思っていましたが、ツライチの話をすると旦那様の目が輝いていたことを思い出します。こんな画才のある旦那様だからこそ、ツライチの良さを理解してくれたんだなぁ・・・と今更納得・・・素晴らしい。そしてそんな凄い下書きに絵の具を塗ったくることのできるお子様の今後に期待値大です!

 

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建築家のぼやき

今、とあるプロジェクトの敷地模型を作っています。そしてふと思いました。なんで、隣地屋根はこんなに複雑なのか!模型を作るのも一苦労なら実際の建物だってその屋根を作るのが大変だったはず。シンプルだったら、建てるのにかかる金額も時間も減るし、模型にかける時間も減るのに!

とぼやきでした。すみません!

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住宅街の中にある住宅物件だと、隣地邸のベランダ、窓、リビングの位置以外に屋根の形状もとても重要。せっかくの新しい家に光が入らなかったら悲しいですからね。また、リビングの窓から見えるのが隣地の洗濯物とかだったら窓を設けてもカーテン閉めっぱなしになってしまう。全く意味がない。寝室の窓を開けたら、隣地の寝室の窓!そんなびっくりは避けたいです。そういう一つ一つの項目を考えながらスタディをするため敷地模型って本当に重要ですね。さて、この大きな四角の中にどんなものを作りましょう。ワクワクする時が続きます。

お施主様から頂いた素敵なもの

シェアハウスのプロジェクトは減額調整で少しつまづきましたが着々と進んでます。現在は用途変更の確認申請のやり取り中です。ゆっくりではありますが、一歩一歩前に進んでおります。

先週お施主様とシェアハウスを管理することになっている株式会社ハウスズーの方々と一緒に今後シェアハウスで使えそうな家具や小物を倉庫に移動いたしました。お施主様の亡きご両親の所有物は非常にユニークな物が多いため選ぶのが困難でしたが、シェアハウスで役に立つもののみを選別いたしました。家具ではソファー、ダイニングテーブル、ピアノ、ライティングビューロー、椅子など。小物は食器類、御両親が描かれた絵画、置物など。全ての移動が完了した後、まだ家の中に残っている廃棄される予定の小物の中にこんな可愛い子達がいたのでお施主様にお願いして私が引き取ることに致しました。

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デコイ(decoy)と言って狩猟でおとりに使う鳥の模型なのですが、これをプカプカ浮かべると本物の鴨が安心してその周辺に寄ってくるから狩猟しやすい、ということらしいです。ちょっと残酷ですね・・・狩猟生活とは全く無縁の私の生活ですが、あまりにも可愛いので今は玄関で訪問者へのご挨拶役を担っていただきます。本当に素敵!こんな不思議なモノを所有していらっしるお施主様に感謝です。

最近仕事が忙しくてブログがかけていませんが、忙しいことはとても有難いことだと感じております。シェアハウスプロジェクトを粛々と進めつつ、7月に予定されてあるプレぜ2件に向けて全力投球です。一件は戸建住宅、そしてもう一件は某企業の事務所!戸建住宅は土地が広いため灯台の家のように上に上に伸びるのではなく、ゆったりとしたユニークな解き方を提案したいと考えています。事務所の方はとにかく社員の皆様が「わぁ!!!こんなところで働きたかったの!」と思っていただけるような空間を目指します。600坪ある土地をいかに有効活用していくか、スタディあるのみです!

 

戸建住宅以外も致します

よく聞かれる質問があります。それは戸建住宅以外も設計しますか?という質問です。はい。いたします。弊社では家具の規模から街のプランニングのような規模までどんな依頼も引き受けます。小規模のプロジェクトの例としてインテリアのトータルコーディネートを頼まれた時に設計したベッドフレームがありました。畳の匂いに囲まれて安らかな眠りにつくことが出来たらどれだけ心地がいいだろうかと思って提案したものです。

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また、比較的大きなプロジェクトとして眼科クリニックの設計もさせて頂きました。待合室、中待合室、入院室、ロビーなど患者の滞在時間の長いエリアからは自然が見える設計になっています。眼科で治療を受けることで自然の形や色がより鮮明に見えるようになる。患者の「見える」ことへの喜びを一層より深く感じていただけたらという気持ちで設計いたしました。

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いずれの設計も施工まで進まなかったのですが、ご提案の段階から毎回丁寧に、真剣に取り組んでおります。戸建住宅には戸建住宅の魅力がありますが、規模や用途の全く異なるプロジェクトにはそのプロジェクトなりに考えるべきスケール、動線、構造、材料などがあり、毎回新しい発見をしながら取り組んでおります。施工まで至らなかったプロジェクトはUNBUILTというページで今後まとめていく予定なのでお時間あれば是非お立ち寄りください。

すでにハウスメーカーさんで話が進んでいるけど、納得がいかないところがある。新しいお店を出したいけど、資金を集めるのに設計や模型が必要。今ある土地をどう活用していいか分からない。など、様々な問題や悩みを抱えていらっしゃる方いらっしゃると思います。弊社は決して敷居が高くありません。是非お声をおかけください。着手金はかかりますが(契約に進んだら設計費から差し引きます)世界でたった一つの面白いご提案ができると思います!

たまに懐かしく思うこと

私はアメリカの大学卒業後、6年間半シアトルの設計事務所で働きました。スケールの大きい建築を得意とする事務所LMN Architectsと住宅などを含め中小規模の建築を得意とする事務所Olson Kundig Architectsを半分ずつ。どちらも非常にユニークな事務所で日本の事務所にはない時間と空気が流れていたと思います。

私が一番驚いたのはコーヒーブレイク(休憩)と言う文化でした。事務所の給湯室でコーヒーを作って机で飲むのではなく、チームメンバーとか、同期とか、ボスとか、後輩などを誘って3時くらいになると外に出るんです、コーヒーを飲みに。朝食もコーヒーと菓子パンを購入してから出勤する人も多かったため(←私)コーヒー屋さんは大儲けですね。Olson Kundig Archtiectsと言う事務所はこちらの美しいレンガ造りの建物の5-6階にあるのですが、美味しいコーヒー屋さんはスタバもカウントして徒歩圏1分以内に3件ありました。さすがコーヒーのメッカ、シアトルですね。

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その中でも私のお気に入りはCaffe Umbriaと言うコーヒー屋さん。事務所の真向かいにある建物の中にありました。ここのテラス席でコーヒーを飲むと自然とストレスが減ったり、いいアイディアが生まれたりするんです。たまたまそこにいた先輩と一緒に飲み始めたり、相談したり・・・ボスが打ち合わせから帰ってくるところを笑顔で迎えたり。険しい顔をした同期の相談相手になったり。

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まる・ち設計はまだまだ小さな事務所ですが、プロジェクトが増えてスタッフさんが必要になったら、コーヒーブレイクの文化は入れていきたいと考えています。ただ問題はコーヒー屋さんが近くにないということ!弊社がコーヒー屋さんになるか、もしくは小洒落たエリアに移転?もしくはコーヒーブレイクを散歩ブレイクと言う文化に変えるか。いずれにせよ、事務所にずーっといて、模型と画面とにらめっこして眠くなって終電まで働くみたいな文化にはしたくないなと思っています。早くスタッフさんを雇えるようにプロジェクト数を増やしていきたいです。

天気のいいこんな日に外を眺めていたらふとシアトル時代のコーヒーブレイクが懐かしくなりました。

打ち合わせの風景

数週間前の話になりますがシェアハウスの打ち合わせは無事に終わりました!お施主様にわかりやすいように1/100の模型をビフォア&アフターで作り、もう一つ大きなスケールの模型も作製いたしました。大きな模型は細かいところまで作り込むためどのような生活が営まれるかをお施主様が簡単に想像できるような仕様になっています。図面はキャド図ではなく、弊社では大抵手書きです。もちろんキャド図も並行で書いているのですがキャド図だと線が画一されすぎて表情が豊かではないと私は考えています。人や家具を描き込むことで図面上にもストーリーが生まれる、そんな図面だとワクワクしませんか。

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模型は3つとも屋根と2階部分が外れるような仕様にしています。小さな窓からだと見える範囲も少ないですからね。今回のシェアハウスは動物ウエルカムのコンセプトも兼ねているためワンちゃん猫ちゃんもちりばめた模型になっています。左の猫ちゃんはご主人様のお帰りを待っているようですね・・・

お施主様は設計を非常に気にってくれたので見積もり図面作製に取り掛かり、先日無事に見積もり図面を提出いたしました。今は他のプロジェクトのファーストプレゼの準備をしています。規模も用途も何もかも性質の違うプロジェクトで全く別の楽しみがあります。医療関係ということもあり、部屋と部屋の関連性や動線のスタディが本当に大切。今はひたすらスタディ模型とスタディ平面図を作っています!

建物探訪の収録

少し前の話になってしまうのですが灯台の家にて建物探訪の撮影を致しました。灯台の家は私の主人が施主であるため、私は施主兼建築家として出演致します。テレビ局のスタッフさんが朝8時半に到着。そして9時からぶっつけ本番。渡辺さんとの打ち合わせはなしです。初めてお会いするし、何を話していいかよく分からないし、変なことを言わないよう、言わないよう、気をつけていたのですが、恐らく変なことを言っていたと思います。

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趣味に走った話題でかなり盛り上がりました。渡辺さんはとてもポエティックでポジティブでお話をしていると不思議と渡辺ワールドに引き込まれます。灯台の家についてはあんまり語らなかったので、どんな感じに編集してくださっているのかを見るのが楽しみです。一番困ったのが食べているところを撮る場面。一口食べて、美味しい!っていう顔をしてください。って言われ、かなり嘘っぽい演技になってしまいました。とっても美味しかったけど、テレビが前にあると不味くても美味しくてもなんだかよく分からなくなってしまう。食レポをする方って本当にすごいと思いました。

放送は変更がなければ3月24日、土曜日の朝4:30になります。テレビ朝日放送です。もしご興味のある方は是非録画予約してください!私は録画機能のあるテレビを持っていないため、困っています!4:30に起きてみるかな???

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陽だまりの家にて夕食会

先月「陽だまりの家」のお施主様にご招待いただき、竣工約1年ぶりに伺いました。お施主様が引っ越してから訪問するのは初めてだったので、少しドキドキ。実際に家具が入って、おもちゃが入って、生活の場として生きている空間をこの目で確かめることができて本当に良かったです。お施主様は香りから始まり、ファッション、家具、照明、食器、お料理、ライフスタイル、とにかく何から何までこだわりのある方。世界各国のデザイナーの家具とインテリアが無造作に置かれ、調和され、ここちのいいハーモニーを奏でているのにはお施主様のセンスの良さを感じざるを得ません。

 

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ほんのちょっとしたことなのですが、ソープがあって、花瓶があって、花が飾られ、タオルが置かれ、子供用のスツールが置かれ、少しずつ、竣工当時の白いキャンバスからお施主様カラーに変わっていく・・・もちろん、ここでキレイキレイハンドソープが置かれていたら、写真には撮りませんけどね・・・

 

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奥様の手料理もこだわりが続きます、私が撮った写真ではその美味しさのカケラも伝わらないので割愛せざるを得ないのですが、究極にジューシーな豚の角煮、大根とシラスの酢の物、プチトマトときゅうりとフレッシュモッツアレラのサラダ、インゲンの肉そぼろ炒め、そして、メインのおでん!!!!大根もこんにゃくも里芋もとにかく何もかも出汁の旨味が凝縮されていました。エンドレスに出てくるワインと日本酒とチェイサーのビールで今回は港区の飲み会のようになってしまいました。

寒〜い、寒〜い冬の夜に、暖かく美味しく楽しく過ごしたディナーについての投稿でした。

老後の生き方の選択肢を増やす

現在進行中のプロジェクトの一つに空き家をシェアハウスに改修するプロジェクトがある。シェアハウスと聞くとどことなく若い世代向けの物件というイメージがあると思うが、今回は賃貸物件を探すのが難しいと言われる高齢者をメインに多世代型のシェアハウスを考えている。独居高齢者の社会からの孤立化などの問題に、少しでも多くの人が目を向け関心を持ってもらえたらと切に願い、このプロジェクトの進行はこのブログで追っていく予定だ。

現代人の生き方は様々である。「結婚をして子供を産み老後は子供達に面倒を見てもらう」という選択肢はたくさんある選択肢の中の一つでしかない。結婚をしても子供を望まない人。子供に恵まれない人。離婚をして子供と絶縁の人。結婚に興味のない人。晩婚の人。同性が好きな人。など、子供と縁のない生き方は多く存在し、その方々にとって老後子供に世話をしてもらうという選択肢はない。また、子供がいたとしても元気な独居高齢者の中には子供のお世話になるのは御免だと思う人も少なくはないだろう。でも、本音をいうと毎日一人は寂しい。似たような世代の人達とビートルズとカーペンターズを聞きながら、ゆったり住めたら気が楽だなんて思う人もいるのではないか。そんな中、高齢者のシェアハウスは老後の生き方の選択肢を増やしてくれるのではと期待している。高齢者であろうがなかろうが、シェアハウスは自分達で生活のルールを決めることができる。面倒くさいと思うなら、自炊はしないで宅配サービスを利用すればいい。料理が得意ならみんなの分を作ってお金を徴収すればいい。掃除が嫌なら、週一で掃除のヘルパーを雇ってみんなで割勘してもいい。趣味のお茶会を催してもいいし、日帰りで行ける温泉旅行を企画してもいい。一人になりたい日は自分の部屋に閉じこもってもいい。自分達らしく過ごせるようにルールを決め、新しい生活のリズムを自分達で作り出す。これがシェアハウスの醍醐味だ。

今の60代、70代、80代はまだまだ若い。元気だ。ただ単にある年齢以上だからと言う理由で「老人」という枠組みに押し込み、彼らの元気や個性を決して吸い取ってはならない。現在は人口の1/4が65歳以上。18年後には1/3の人口が65歳以上になるそうだ。まだ私は30代だが、たまに自分の老後について考える時がある。いつ自分が独居老人になるかは分からないが、その時までにはいろいろな選択肢のある時代になっていればと願う。

このシェアハウスが可能になることで一人でも多くの独居老人が孤独から解放され、自分らしい生活を築くことができるように。そういう思いを込めてこのプロジェクトを進めている。

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家の模型は大人気♡

クリスマスの報告(遅い!)ですが、姉一家のために作った姉邸の模型は大人気でした。他にも開けるプレゼントがたくさんあったのでゆっくりじっくりとはいかなかったのですが、義兄と姪っ子ちゃんは模型の中をジィーっと見ては嬉しそうだったのが印象的です。私も嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。壊れやすいためすぐに冷蔵庫の上に移動となりましたが、時間のあるときに是非また取り出して、眺めたり、想像したり、もっと家具を増やしたり、庭を作ったりして楽しんでもらいたいですね。

新年明けてから時間があっという間に過ぎてしまって今日に至っています。ブログをかけていません!しかし、面白いプロジェクトが進行しているので、近日紹介いたします!

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明けましておめでとうございます

HAPPY NEW YEAR 2018!  今年は戌年ですね。弊社では今年こそ犬を飼いたい!のですが、どうなることやら・・・。悩んでしまいます・・・

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ありがたいことに今年はとても忙しい1年になりそうです。体調管理を徹底して、笑顔を忘れずに、楽しくお仕事をする一年にしたいです。皆様の2018年が素晴らしい一年となりますように。今年も何卒宜しくお願い致します。

子供達に家への愛着を感じてもらいたい

弊社、忙しい年末だけど、こんなもの作っています。

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模型です。弊社の設計ではありません!!!!私が建築士になるかなり前に某ハウスメーカーさんで家を建て(てしまっ)た姉の家の模型です。模型はクリスマスプレゼントとして姉一家にあげます。

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2階のLDK部分は開けられるようにして家族の団欒の様子を見やすくしています。この模型を見て姪っ子、甥っ子はどう感じるでしょうか。じっくり時間をかけて眺めてくれるでしょうか。

今の子供達はiphoneがあったり、テレビがあったり、視覚的刺激で飽和状態だと思います。画面に映る画像は2次元。動画でさえも画像のつなぎ合せに過ぎません。そしてその画像は与えられているのであるから、見る側はクリエイティブになる必要性がない。しかし模型は違います。なにを見たいか、なにに興味を持つかは自分次第。大きさがあり、重さもある。アングルを変えると見えるものが変わる。模型より50倍大きい実際の家の中でこの模型を持つと大きさに対する感覚が目覚める。模型を眺めると不思議とストーリーが生まれ、全く異次元の時間が流れはじめる。身体が、身体の感覚が空間を捉え始めるのです。

とにかく私は子供達に、空間に対してそして一番身近な家に興味を持ってもらいたい。そして愛着を感じてもらいたいです。この家が私の設計でも巨匠の設計でもないことはあまり大切なことではありません。子供達がじーっと眺めて楽しい空想をしたり、空間に対して興味を持ってもらうことに意義があると思うから。そんなクリスマスギフト、喜んでもらえると嬉しいです。

安藤忠雄さん

実は私、Olson Kundig Architects(←クリック)という事務所で働いてた時、「森の教会」という物件の担当をしておりました。その物件はベルビュー(ワシントン州)の森の中のプライベートの教会で、安藤忠雄さんが設計者、オルソンクンディグが地元の建築事務所。私はアメリカチームの中で唯一日本語がわかるスタッフ。予算のかんけいで中止となってしまいましたが、安藤事務所に訪ねたこともあるし、あのおもろいキャラ炸裂で打ち合わせをしたことも鮮明に覚えています。安藤事務所で担当をなさっていた私と同世代のSさんとは今でも交流があり、安藤さんのディテールを知りたい時は彼に質問しています。さてさて。昨日、やっとのことで安藤忠雄展に行ってきました。そして改めて安藤忠雄さんのパワフルでお茶目でゴッテゴテの関西人っぷりに、不思議な安堵感と感謝の念を感じました。来週の月曜日が最終日。まだ間に合いますよ!激混みだと思いますが・・・ヘッドセットを必ず手に入れてください。ヘッドセット越しに関西弁で説明をする安藤さんに笑みがこぼれます。なんだか近所のおっちゃんの展覧会に行った気分にさせてくれるのに、やってることは世界一。すごい人が日本にはいるもんだと思いました。頭大仏(←クリック)には是非行きたい!

光の教会の実寸大のモックアップがありました。でも、やっぱり光の教会は実際の方が断然いいです。2005年に訪問した時の写真をアップしました。建築にとって光って本当に大事だと思う。そして、教会にとって光って最重要課題だと思う。そんなことを再認識させてくれる展示でした。

 
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余談:この時の写真は花粉症の薬を飲んだあとで朦朧とした意識の中撮ったため、結構ボケています。フラフラでも心は大満足でした。リベンジ訪問したいですね。