お施主様から送られてきた一枚の写真

こちらがその写真です。LDKは線路で占領されてしまったようです。お子様のパラダイス空間!建築家はいろいろなことを想定して設計していますが、これは想定範囲外でした!こういう驚きと発見が日々の糧になります。よっし、今日も頑張ります!

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K邸引き渡し

昨日はK邸の引き渡しでした。
玄関扉を開けた瞬間、「わぁ!!!!かっこいい!!!」と歓声の声を上げるお施主様御家族。玄関で呆然と立ちすくむそんな姿を見て、私も嬉しくてたまりませんでした。こちらのマンションは梁がありとあらゆるところに突出しており、壁の面も全てがガタガタ、窓の高さは面が変わるごとに変わり、同一壁面上にもボコッとカーテンレール用ののボックスがある始末。その面の一つ一つを検証し、可能な限り梁の面と壁の面を合わせ、高さを統一させ、空間の中の線を減らし、すっきりとした印象の空間にしました。2週間前にも現場を確認して頂いたのですが、その時の壁は塗装中、床も家具も養生がついたまま。工務店の荷物も現場のゴミもたくさんある状態。昨日、初めて設計の全貌を見て体感頂き、驚きはひとしおだったと思います。。風通しのいい家にしたいというお施主様のご要望をそのままコンセプトとし、リビングと寝室、廊下と納戸などの用途を区切るのは壁ではなく天井に届かない家具としました。扉の取手は四角い穴に革を巻きつけるだけの簡単な機構。ここからも風が抜けます。

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アングルが少し違うのですが、以下の写真がbefore写真です。とても変わっているのが分かりますね。

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リビングと寝室の間の扉は今回2枚扉にしています。お施主様がお子様の就寝後の様子をリビング側からも見られるような仕様にしてほしいというご要望があったのでこのような扉にさせていただいたのですが、扉は大人だけではなくお子様にも大人気でした。下の扉はお子様の身長に丁度あう高さ。自分のためだけに作られたような特別感を感じたのでしょうか。大満足にこの下扉を使ってお子様が出てきた時はみんな大爆笑でした。

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上扉を使ってちょっと背伸びをすればリビングにいるご両親の姿を確認することもできます。私が書いたスケッチの通りになっていて、本当に嬉しいです。

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閉じている時はこの穴が大活躍。子供の手が出てきたり、大人の手が出てきたり、おもちゃが出てきたり、じろーっと誰かが覗いていたり。遊びのために作ったわけではないのですが、遊び心は灯台の家に引き続き、まる・ち建築の中でサブテーマとして続くのかもしれません。スマイルがたくさん生まれる建築が好きです。

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私をたくさんいる建築家の中から選んでくださったお施主様、そして、精度よく滞りなく工事を終わらせてくれた工務店月森の皆様、大工の皆様、そして工事に関わったその他の皆様に心から感謝しております。無事に引き渡しを終わらせることができて私も幸せ一杯です。

真鍮のビス

明日はK邸の引き渡しです。早めに現場入りして、工務店と一緒にまる・ち製作の革製品を設置して頂くことになっています。取り付け位置は養生を外した後の状態で決定するのがより好ましいため、最後の最後での取り付けとなりました。革と真鍮とラワンとシベリアンウォールナットの質感と色味が上品に空間を演出してくれると期待しています。

真鍮ビスは今回革の取手部分に使います。比較的高価でかつ扱いにくいため、ここぞという場所のみの使用に限られてきます。真鍮は非常に柔らかい金属なので、下穴を作り、ゆっくり慎重に締めていかないとなめてしまうことがよくあります。特にマイナスの頭の場合はすぐに傷が付き、頭が使えなくなります。扱いにくいため、意匠以外の理由で使うことは少なく、真鍮のマイナスビスを探すのに一苦労いたしました。プラスの頭なら東急ハンズなどの専門店で売っているのですが、マイナスの方はネットでも限られたサイズしか売っていません。しかし!K邸の工務店さんが教えてくださいました!真鍮ビスを売っているお店!こちらのお店では以下の品が常備されています。1個単位から購入可!しかも実際手にとって確認できるからサイズの間違いはない。ネットワーク、そして、情報って本当に大切ですね。工務店さんに心から感謝いたします。

余談ですが、真鍮ビスは全て輸入物みたいです。海外のサイトで検索をすると真鍮ピスのオプションがたくさん出てきます。日本よりも需要があるからなのでしょうか?海外に行く機会があれば、ぜひ金物屋さんに足を運び、スーツケースいっぱいに日本では購入できない金物を敷き詰め、今後のプロジェクトのために事務所に保管しておきたいです。

 革と木の戸当たり

革の戸当たりの試作品を作りました。タモ材と栃木レザーで作られています。フローリングの床に馴染む、とても上品でユニークな戸当たりだと思います。床への取り付けはいろんな方法があり、今回の現場では両方向のネジで対応することに。もちろん、商品化したければ鬼目ナットを入れて、オス用に土台を設ければいいのですが・・・もう少し小さい径にして、糸の部分を下に向ければすべらないので、ツマミにもなるのかなぁ・・・とか考えたり。商品化していただける企業さんいらしましたら、是非、お声掛けください!建築家の方で、この商品を使いたい!という方がいらしましたら、個人的にお声掛けください!一個3000円くらいでいかがでしょうか?本気です!!!

革の戸当たり 

設計段階の小さな喜び

建築家にとってこの上ない喜びはお施主様が設計した建物を気に入ってくれて長く大切に使っていただくことですが、設計段階でも小さな喜びが散りばめられています。弊社ではいろいろなスケッチを打ち合わせでお見せします。現在工事中のK邸では「風通しのいい家」をテーマに進めているため、既存の壁を取っぱらい、高さ1.8mの家具で機能を区切って上はスカスカにしています。そのコンセプトの要となる家具のイメージをより具体的に想像していただくため、このようなスケッチを描いてお見せするのが通常ですが、その時、お施主様が驚いたり喜んだりしていらっしゃる姿を見るのが私の設計段階のプチ喜びになっています。そしてお施主様にとってもこの様なスケッチがプチ喜びになっているといいなと思っています。スケッチの多くは採用されないのですが、それでもこのプロセスを大事にしていきたいです。

 

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コンピューターなどの技術が進み、模型を作ったり、手描きでパース図や詳細図を描くのは時代遅れなのでは?とお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。アメリカの事務所ではBIM(building information model)は当たり前で導入すべきはVRでのプレゼンでしょ!ということころまで進んでいます。私もBIMプロジェクトはアメリカで10年以上前に経験ずみです。ただし、プレゼンに関してはプロジェクトの種類や規模によって方法を変えるのが一番いいのではと考えています。弊社ではスケッチアップとVrayというレンダリングのプログラムを導入して、手描きスケッチでは表現することが難しい透明感、複雑な図形、リアリスティックなテクスチャーなどを表現することを実験的に進めています。人の心をより強く動かすのは綺麗すぎるほどの直線なのか、本物っぽく見えるツルンとしたイメージなのか、それとも線の太さが均一でなかったり、濃淡が均一でなかったりする線なのか、雑だけど雰囲気が柔らかく伝わるスケッチ図なのか。今後、少しずつ実験をしながら、プレゼンの表現領域を増やしていこうと考えています。

家具と建築とライフスタイル 

昨日はホームパーティに招かれました。私はホームパーティが好きです。時間を気にせず、周りのテーブル客を気にせず、どっぷりと会話を楽しめるから。そしてこのようなホームパーティの要にあるのはテーブルと言っても過言ではありません。昨日伺ったお洒落な家にも足場板で作った素敵なテーブルがありました。足場板を5枚つなげているため幅は1m程あったと思います。長さは2m程。この大きなテーブルがリビングルームの中心を占めます。テレビ台とかありません。私の設計ではないのですが、このテーブルありきの設計であったことは一目瞭然です。住む人の生活のプライオリティを感じます。

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また、テーブルと言って思いつくのは私の前職のボス、手塚貴晴・由比さんの自邸のテーブル。4mのテーブルは手塚ご夫妻の設計です。長いですね!食事も、仕事も、打ち合わせも、パーティも、工作も、宿題も、遊びも(←子供達)そのテーブルを囲んでします。グランドピアノも、ソファもありますが、そのテーブルが断トツ一位で生活の中心にあるような気がします。いつでも家族の集まるテーブル。家族との絆を大切にする手塚さん、由比さんの家族哲学がそのテーブル設計に込められているといつも感じていました。

他にもテーブルと言って思いつくのが前々職、Olson Kundig ArchitectのTom Kundigさんが設計したテーブル。芸術家さんのアトリエの設計で倉庫のリノベプロジェクトでしたが家具設計にも一貫した言語を使い、かなり洗練された空間になっています。大きな車輪が印象的なテーブル。これは6mはあったのではないでしょうか。自宅ではないため、sit downのパーティ用ではなく、カクテルパーティを意識していると思います。写真はお借りできないのでスケッチしてみました。

建築家に設計を頼む時、どんなライフスタイルを目指しているか。どんなライフスタイルに憧れるか。何をしている時に幸せを感じるか。自分にとって中で何が大切であるかを是非建築家に語ってください!建築家はそこからヒントを得て、大きなテーブルを想定した設計を提案するかもしれないし、掘りごたつのあるリビングを提案するかもしれない。テーブルではなくて、巨大な本棚かもしれない。長いソファーかもしれない。大きなワードローブかもしれない。いずれにせよ、既存家具、作り付け家具、新規家具を含めた設計も建築設計の一環として扱うことでより一貫性のある建築設計となり、ライフスタイルがより充実したものになることは間違いないと思います!

家具が入りました!

今日はK邸の現場確認の日。


家具が入ることで寝室、リビングの大きさを体感、確認できました。ちょうどいいサイズ感です。今回も「灯台の家」同様、家具にはラワン材を使っています。ラワン材はもともと下地材として使うことが多く、綺麗な面で揃えるのは非常に難しいのですが、今回も大工さんに頑張って選んで頂いたので非常に綺麗なものが入っています。本当にありがたいです。壁のパテしごきも少しずつ進んでいます。右奥のユニットバスも入りました。ラストスパートに向けて頑張っています!

現場のみなさま、暑い中、ご苦労様です。汗ダックダクの現場確認終了!

 

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ブログを始めます

ブログを始めます。


日々感じていること、見たこと、感動したこと、笑ったこと、建築家として、人として、少しでも共感していただけたら・・・弊社に設計をお願いしたい!と思ってくださる方が増えたら・・・なんていう願いを込めて、不定期に(←週1目指します!)徒然なる感じになると思いますが、ブログを始めます。お時間のある時に是非お立ち寄りください。


現在進行中のK邸のお施主様は素材の質感や手触りなどにこだわりのある方。無機質な素材ではなく時間とともに風合いがよくなる「何か」をディテールのスケールでも取り入れたいと設計当初から考えていました。そこで今回はオリジナルの戸当りと家具の取手、扉の取っ手カバーなどを革製品で作ることを考えています。現在試作品作成中・・・革職人さんに頼めば一番てっとり早いのですが、さすがにこんな小さなお仕事をお願いできる革職人さん、存じ上げておりません。また、そんなことお願いしたらどんだけ高くつくかも想像がつきません。よって、自分でやるしかない。と試行錯誤でやっています。今まで見たことのないものを作りたい。手が触れる小さなエリアではありますが、取っ手の感覚がいつまでも心に残るようなもの。その取っ手の感触が家の思い出となれるようなもの。そんな思い出作りにも建築家頑張っちゃてます。
 

 

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