過疎化する街並み

昨日は新幹線に乗って某街の調査をしてきました。多くの地方都市の駅前は商業施設が並び、ビジネススーツに身をまとった人が早足で行き交っているため、地方都市から電車で30分距離のベッドタウンがまさかこのような状態になっているとは衝撃的でした。シャッターの閉じたお店、空き家、空き地、駐車場、建て壊される既存建築物などが延々と続くのです。人口が減っているとはいえども、この街には若い世代はもちろんまだたくさんの方が住んでいらっしゃいます。高齢化が進んでいるといえども、今の60代、70代、80代はまだまだ若いです。でも活気のない街を歩いていたら元気なおじいちゃん、おばあちゃんもどことなく元気が吸い取られてしまいますよね・・・

私の故郷は地方にはありません。しかしもし自分の故郷がこのような悲しい表情をし始めたら、気持ちも距離も遠のき、どれだけ寂しい思いをするだろうかと想像してしまいます。調査ではできるだけ多くの方とお話をさせていただきました。建築家にとって要となるのはより多くの問題や意見をインプットすること、そしてそれを整理してハード、ソフトの両面において答えを導くことだと思っています。今まで見えなかったことが何気ない会話の中から見えてくる時にアイディアが生まれます。

写真のような状態が続きます。人が住んでいらっしゃるのでしょうか。そんなことですらわからない状態ですが、ポテンシャルを感じます。数時間、街を歩かせていただきました。今回の調査は終了。全国各地に目を向けると多くの課題が残っていますね。我々建築家が頑張らなくてはいけないと痛切に感じました。

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