家具と建築とライフスタイル 

昨日はホームパーティに招かれました。私はホームパーティが好きです。時間を気にせず、周りのテーブル客を気にせず、どっぷりと会話を楽しめるから。そしてこのようなホームパーティの要にあるのはテーブルと言っても過言ではありません。昨日伺ったお洒落な家にも足場板で作った素敵なテーブルがありました。足場板を5枚つなげているため幅は1m程あったと思います。長さは2m程。この大きなテーブルがリビングルームの中心を占めます。テレビ台とかありません。私の設計ではないのですが、このテーブルありきの設計であったことは一目瞭然です。住む人の生活のプライオリティを感じます。

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また、テーブルと言って思いつくのは私の前職のボス、手塚貴晴・由比さんの自邸のテーブル。4mのテーブルは手塚ご夫妻の設計です。長いですね!食事も、仕事も、打ち合わせも、パーティも、工作も、宿題も、遊びも(←子供達)そのテーブルを囲んでします。グランドピアノも、ソファもありますが、そのテーブルが断トツ一位で生活の中心にあるような気がします。いつでも家族の集まるテーブル。家族との絆を大切にする手塚さん、由比さんの家族哲学がそのテーブル設計に込められているといつも感じていました。

他にもテーブルと言って思いつくのが前々職、Olson Kundig ArchitectのTom Kundigさんが設計したテーブル。芸術家さんのアトリエの設計で倉庫のリノベプロジェクトでしたが家具設計にも一貫した言語を使い、かなり洗練された空間になっています。大きな車輪が印象的なテーブル。これは6mはあったのではないでしょうか。自宅ではないため、sit downのパーティ用ではなく、カクテルパーティを意識していると思います。写真はお借りできないのでスケッチしてみました。

建築家に設計を頼む時、どんなライフスタイルを目指しているか。どんなライフスタイルに憧れるか。何をしている時に幸せを感じるか。自分にとって中で何が大切であるかを是非建築家に語ってください!建築家はそこからヒントを得て、大きなテーブルを想定した設計を提案するかもしれないし、掘りごたつのあるリビングを提案するかもしれない。テーブルではなくて、巨大な本棚かもしれない。長いソファーかもしれない。大きなワードローブかもしれない。いずれにせよ、既存家具、作り付け家具、新規家具を含めた設計も建築設計の一環として扱うことでより一貫性のある建築設計となり、ライフスタイルがより充実したものになることは間違いないと思います!